気象病とは…
最近、耳にするようになった気象病、実際にどんな症状の病気か知っていますか？
気象病の症状はやる気のなさを連想させる症状が多く、理解されずに深刻化してしまうケースがあります。
とくに梅雨や台風の時期、季節の変わり目など気候が変わりやすい時期に症状が出やすく、頭痛、めまい、耳鳴り、胃腸の不調、動悸、不眠、気持ちの落ち込み、倦怠感、関節痛、肩こり、腰痛など症状を個人差とともに多岐にわたります。
気象病の原因は主に自律神経への影響や身体へのストレス、気圧の低下による血管や気管支の変化とされ、気圧が下がると内耳のセンサーが変化を感知し、自律神経のバランスが乱れて様々な症状が起こると考えられています。
症状の例としては、頭痛やめまい、吐き気、肩こりや関節の痛み、古傷の痛み、喘息発作、精神的な不調などがあり、日本では約1000万人以上が悩んでいると推定されています。
気象の変化に対して身体がうまく適応できないことで起こる体調不良として認識されています。
思春期や成長期などにも敏感に反応することもあります。
対策としては、規則正しい生活、バランスの良い食事、ストレッチや軽い運動などで自律神経を整えることが有効とされ、症状が重い場合は薬や漢方などの治療方法も進んでいますが、今回はアロマテラピーを活用した気象病のセルフケア方法をご紹介します。
気象病の予防に期待できるアロマテラピーの効果
気象病の予防に期待できるアロマテラピーの効果は主に自律神経のバランス整えること
アロマの香りが嗅覚を通じて脳に伝わることで、ストレス緩和やリラックス効果が生まれ、頭痛や倦怠感、心の乱れ、めまいなどの不快な症状を予防・改善するとされています。
特に効果が期待される精油には以下のものがあります。
• ラベンダー：リラックス効果が高く、ストレス軽減に役立つ
• オレンジ：鬱な気分や緊張を和らげ、心の疲れを癒す
• グレープフルーツ：気分転換やリフレッシュ効果がある
• イランイラン：甘くエキゾチックな香りで心をゆったりと癒す
これらの香りは自律神経の調整にプラスに働き、アロマ環境協会の研究では頭痛の発作回数が減少したケースも報告されています。
アロマテラピーは気象病の不調に対し、心身のリラックスおよび自律神経の安定を促す自然療法として期待されています。
気象病予防に効果的なアロマ（精油）
気象病予防に効果的なアロマ（精油）として特におすすめされている種類は以下の通りです。
頭痛の予防には以下の精油も効果的とされています。
頭痛の予防改善が期待できる精油（エッセンシャル）• ローレル
• ウィンターグリーン
• マジョラム
• バジル
• ペパーミント
これらには鎮痛効果があり、痛みの緩和に役立ちます。
皮膚に塗布して使うと効果的です。
ただし、妊産婦やアレルギー体質の人は注意が必要です。
さらに、腰痛の予防改善には、
腰痛の予防改善が期待できる精油（エッセンシャルオイル）
• ウィンターグリーン（湿布薬成分含む）
• ジュニパー（胃腸の調整に効果的）
これらのアロマは自律神経のバランスを整え、頭痛や倦怠感、心の乱れなどの気象病の症状の緩和や予防に役立つとされています。
アロマテラピーの気圧変化適応効果
主にアロマの香りが嗅覚を通じて脳の視床下部や大脳辺縁系に届き、自律神経系やホルモン系、免疫系のバランスを整えることにあります。これにより、気圧の変動による自律神経の乱れが改善され、気象病に関連する頭痛や倦怠感、めまいなどの不調を緩和・予防する効果が期待されます。
また、アロマは薬のように特定の標的を強く刺激するわけではなく、多様な天然成分が含まれているため、体全体のバランスをサポートし、自然治癒力を高める面が強みです。香りは心にも作用し、リフレッシュやリラックスを促してストレスを軽減する効果も大きいです。
具体的な気象病に効果的なアロマブレンド例としては
「雨の日ブレンド（グレープフルーツ＋スイートマジョラム）」があり、交感神経を活性化してやる気をアップさせる作用もあります。また、ラベンダーは初心者にもおすすめで、心身のバランスを整える万能精油として日常的な利用に適しています。
皮膚からの吸収や、タッチングによるオキシトシン分泌促進も自律神経の安定に役立ち、アロマを利用した心身のケアは気圧変化に適応しやすい体づくりを支えまアロマの気圧変化適応効果が期待できます。
気象病とホルモンバランス
気象病は気圧や気温、湿度などの気象の変動により自律神経が乱れることで起こりますが、この自律神経の乱れはホルモンバランスとも密接に関係しています。特に女性はホルモンバランスの変化が大きく、月経周期や妊娠、更年期などのホルモンの変動が自律神経に影響を及ぼしやすいため、気象病の症状を感じやすい傾向があります。
具体的には、脳の視床下部がホルモン分泌を調整する中枢であり、自律神経の中枢とも重なっています。気圧の低下などのストレスで視床下部の機能が乱れると、ホルモン分泌も乱れてしまい、さらに体調不良が悪化することがあります。
更年期障害もこのホルモンバランスの乱れと自律神経の乱れが重なりあって症状が強く出る例として知られており、気象病の症状と重なることがあります。また、月経前症候群（PMS）などのホルモン変動時期も気象病の影響を受けやすいとされています。
このように気象病とホルモンバランスの関係は、自律神経を介して体調や精神状態の変動をもたらし、特にホルモン変動の激しい女性に多い理由の一つと考えられています。
まとめ
気象病に関する研究は日々進んでおり、予防法や対処法も次々と明らかになっています。
何より大切なことは、自分の体調の小さな変化のサインに気づき、日常の中でセルフケアを取り入れることです。
無理せず、自分の身体と上手に付き合っていくために、アロマテラピーなど心身をやさしくサポートしてくれる方法を試してみるのもおすすめです。
気づきとケアの積み重ねが、より快適な毎日へとつながっていきます。
