【キャリアコンサルタントが解説!高校生のリアルな悩み】

思春期ど真ん中の高校生が抱える悩みといえば……
”進路” ”友人関係” ”親”とのコミュニケーションなどなど
さらにオマケで恋愛や日常生活の小さなアレコレまで。
中学時代と比べると、悩みの方向性がグッと“個性的”になってくるんです。
まるでポケモンが進化したかのように。
私が教育支援カウンセラーとして現場で高校生と向き合っていた頃も、彼らの不安や葛藤と一緒に全力で戦ってきました。
そこから言えることはただひとつ。
「高校生の悩みは特殊なことではなく、ごく自然な成長イベントのひとつ」だということ。
つまり、ラスボス級の問題に見えても、実は“成長フラグ”だったりします。
本当に必要なのは、テストの赤点対策よりも、まずは共感と理解、そして親身なサポート。
そこで今回は、高校生によくある悩みトップ5をランキング形式でご紹介します。
ひとつひとつの悩みに、背景のお話やちょっとした解決ヒントも添えて解説していきますので、
「ふむふむ」とうなずきながら読み進めていただければ幸いです。
このランキングが、悩みを抱えるすべての高校生と
そのそばにいる大人たちにとって、少しでも心の支えとなり、
“前向きモード”に切り替えるきっかけになれば嬉しいです。
第1位 進路や将来のこと(例えば、進学や就職の迷い、夢の決定)
高校生の多くは
「もし受験に失敗したらどうしよう」
「自分に合っている道がわからない」
「やりたいことが見つからない」
といった不安を抱えています。
大学や専門学校に進むか、それとも就職するか。
特に今の世代は選択肢が多い分、親や先生の意見と自分の希望にギャップがあり悩むことも少なくありません。
また、保護者の方の歩んできた道とは違う世界を生きているため、価値観や前提条件のすり合わせを行うところから話をすすめる必要がよくありました。
本人としては「そんなに心配しなくても大丈夫」と思っていても
保護者から必要以上に心配されると「自分のやりたいことを否定された」と感じて、
衝突してしまうことも。
さらに、SNSや周りの人と無意識に比較し
「自分はダメなんじゃないか」と必要以上に落ち込んでしまうこともあります。
SNSって背伸びしている部分をのせているってわかっているのに…
第2位 学業・成績に関するプレッシャー(テスト、受験、不安)
「勉強したくない」
「どうやって勉強すればいいのかわからない」
「頑張っているのに偏差値が伸びない」
──高校生にとって、勉強にまつわる不安はつきものですよね。
「この進路で本当にいいのかな?」という迷いや
「努力しても結果につながらないんじゃ?」という気持ちが背景にあることも多いようです。
最近の高校生の言葉でいうと「頑張るだけのコスパが悪い」とか「がむしゃらに頑張ることはかっこ悪い」と感じて、挑戦する前から諦めてしまうことも珍しくありません。
でも、大事なのは“いきなり完璧を目指さなくていい”ということ。
最初から成功はしない。
失敗なんてないことを理解するところから。
小さな目標をクリアしていく “小さな成功体験” を積み重ねることで、自然とモチベーションもついてきます。
さらに、スマホやゲームに気を取られてしまうのも高校生あるある。
第3位 友人関係の悩み(仲間外れ、信頼できる友人がいない)
新しい環境に入ると
「本当に仲のいい友達がなかなかできない」
「表面的な付き合いばかりでちょっと疲れる」
という声をよく聞きます。
友達に無理して合せて自分の気持ちを押し殺してしまうと、
気づかないうちにストレスがたまってしまうことも多いですよね。
さらに、SNSでいつもつながっている状態も、実は気を使うことがだらけ💦
既読スルーされたり、オンラインでの距離感に悩んだり…
こんな「選択の連続」が続くことで、知らず知らずのうちに脳が過緊張状態になりやすいんです。
こんなときは、気楽にホンネを話せる相手を少しずつ増やしたり、共通の趣味を通じて新しい交流を楽しんでみるのがおすすめ。
「話しかけてくれたら話せる・・・」なんて思っていませんか。
きっと周りの人も同じように感じているかも。
一歩踏み出せると何かがすこし変わるかもしれません。
第4位 親や家族との関係(価値観や生活習慣の違いからの衝突)
思春期の高校生は自立心が強くなる一方で、親との価値観や生活習慣の違いからぶつかりやすい時期でもあります。
親世代の「これが当たり前」が、今の子ども世代には
「そんなのありえない!」ということもよくあります。
現代は生活も豊かになり、時間の使い方や考え方も変わってきています。
だからこそ、親と子の間にはどうしてもギャップが生まれ、噛み合わないことが多いのも自然なことなんです。
大切なのは、まずは子どもの気持ちをじっくり聞いて共感すること。
家庭の安心できる居場所を作るためには、親も子もお互いの境界線を尊重しながら、
日々の会話を積み重ねる努力が必要です。
また、親から「私も不安なんだ」「大変な思いをしてほしくない」という
正直な気持ちを伝えることで、誤解が解けるなんてこともありました。
普段と違うアプローチで、ちょっと話してみるのもおすすめですよ。
第5位 恋愛や異性関係の悩み
恋愛の話題は、親子で話しにくいことが多いですよね。
最近は「友達親子」という言葉があるくらい、持ち物を共有したり恋人の話を気軽にする親子も増えてきていますが、まだまだ気まずさを感じる人の方が多いのではないでしょうか。
実は、高校生の7割以上が恋愛で悩んだ経験があると言われています。
焦って付き合ってうまくいかなかったり、なんと・・・
「恋愛はコスパが悪い」と考える子もいて、推し活が盛んになったことから
「彼氏・彼女がいなくても大丈夫」と考える人も意外とおおい。
それでも恋愛は、自分が必要とされていると感じたり、相手を思いやることで人として大きく成長する大切な経験だと思います。
高校生のカウンセリングでも恋愛相談はよくあり、心の状態を表すバロメーターのように感じることも多いです。
「彼女とうまくいっているときは勉強も楽しい」
「返事がないと何も手につかない」
なんて声もよく聞きました。
自分のペースを大切にして、ほどよい距離感を保つことが、
恋愛をうまく続けるポイントかもしれませんね。
ランク外(番外編)おまけ
以上、高校生のお悩みに日々向き合ってきたカウンセラー経験を活かして、
“高校生のホンネ目線”ランキングを作ってみました。
いまのリアルな声として参考になれば嬉しいですし、「あ、これ自分だけ(うちの子だけ)じゃなかったのか!」と少し肩の力を抜いてくださいね。
さて、ここからはランク外。
いわば“TOP10には入れなかったけど、けっこう耳にする常連さんたち”です。
6位 スマホ・ケータイが手放せない
スマホ依存や長時間の利用による集中力の低下や睡眠不足の悩み。
オンラインゲームなどで一緒にプレイしている人が集まる時間に合わせると時間が遅くなる。
土日をきっかけに昼夜逆転していつも眠いなど・・・
SNSの影響や情報過多でストレスを感じる高校生が多い。
7位 志望校に入れなかったらどうすればいいか
受験の結果に対する不安や焦り。
いまだに一発勝負、希望が叶わなかったら失敗という感覚が根強く・・・
必要以上にプレッシャーに感じてしまうことが多いですね。
再チャレンジや別の進路も選択肢であることを理解するサポートが効果的。
8位 暗い性格を直したい
「自分の取扱説明書に“初対面では話しかけないでください”って書きたい……」
なんて思ってる人、案外多いかも。
自分に自信がなかったり、コミュニケーションが得意じゃない悩みは“高校生あるある”です。
小・中学校時代の「自分はこのキャラ」と思い込んで
ずーっとそのまま持ち越してるケースも珍しくありません。
「自分らしさ」という最強の“隠しスキル”も忘れず持っておくことをオススメします。
9位 勉強がまったく手につかない
「勉強しようと思っても全然手につかない…」多くの高校生が経験しています。
やる気がなくなってしまったり、強いストレスを感じていたり、
集中力が続かないことが原因になっていることが多いです。
中には、こうした状態が続くと「学習障害」のような症状として現れることもあります。
大切なのは、なぜ今の状態になっているのか、その原因をじっくり把握すること。
無理に頑張ろうとすると、かえって自分を追い込んでしまうこともあるので、
自分の気持ちや体調と向き合う時間も必要です。
信頼できる誰かに相談してみて欲しいです。
10位 免許が取りたい(バイク・車)
趣味や自由の象徴としての希望が多いが、親の理解や経済面の不安も絡む現実的な悩み。
以上!番外編でした。
