子どもとの時間を大切にしながらも、「この先どんな働き方を選ぶべきだろう?」と迷いを抱くのは、育休中によくある自然な気持ちです。
復職して本当にやっていけるのか、これまでのキャリアを意識して働くことが正解なのか、そもそも自分にとって仕事とは何なのか
──そんな根本的な問いに向き合う時期でもあります。
一方で、選択肢は思っているよりたくさんあります。必ずしも元の働き方に戻らなくても、新しいキャリアの形を模索する道も広がっています。
焦らず、今の自分に合ったスタイルを探ることが大切です。
さらに、同じような悩みを抱える人の声や経験を知ることは大きな支えになります。
ブログ記事やコミュニティを通じた情報共有、信頼できる相談先を持っておくことは、孤独感を和らげるだけでなく、次の一歩を考えるヒントにもつながります。
育休は立ち止まり、未来を描き直すチャンスです。
育休中に感じる仕事への迷いの背景
育休中、多くの女性が「本当に復職していいのか」「働き方を今のままでいいのか」と自問しがちです。会社側の現実的な受け入れ体制の有無・周囲の方からの理解はどこまで得られるか、保育園に預けてまで働く意味、自分の人生の充実をどう見出すかなど、悩みの背景には「何のために働くのか」という根本的な問いが浮かびます。
また、復帰後に現実的な職場の受け入れ体制があるか、時短勤務はどこまで可能なのか、「会社の制度はあっても活用できない雰囲気や現実」なども大きな葛藤となります。
育休後の仕事復帰に対する不安やプレッシャーとは
具体的な不安としては、以下が多く聞かれます。

- 子どもの体調不良時に「周囲に迷惑をかけてしまう」ことへの不安
- 育児・家事をしながら自分の体力・気力が持つかという心配
- 仕事のパフォーマンスが落ちないか、時短勤務により評価や昇進の機会がどう変わるのか
- パートナーとの間で家事・育児分担が偏りがちで自分に負担が集中しやすい傾向
また、男性パートナー側が女性の不安に気づきにくい傾向や女性側が自分の負担に気づきにくい傾向もあり、夫婦間の認識ギャップもプレッシャーにつながりやすいです。
家庭と仕事の両立の難しさ
仕事復帰後は、時間的にも精神的にも「両立の壁」を感じることが多いです。

- 保育園や家事の準備・送り迎え、日常のタスクが増え、自分の時間や休息の時間が限られる
- 急な休みの対応や保育園の行事や習い事などを優先したシフト調整のバランスが難しい💦
これを解決するためには、家庭内での明確な協力体制と、職場での柔軟な対応(テレワークや時短・フレックス等)が不可欠です。
自分のキャリアの方向性に対する疑問や期待~軸を決める
育休のタイミングは「自分のキャリア観」を再定義する貴重な時間とも言えます。
ぜひ、このタイミグで見直しをしてみてください。
※この場合、就労することを前提としていますが、育休終了後にこれまでの職場に戻り継続するかという点で考えてみてください。それにより、育休中の過ごし方や意識も大きく変化します。

いまの会社や仕事内容への拘りはある?
• 「この仕事は本当にやりがいがあるのか」「自分だからこそできることは何か」など、働く目的を見直す良いタイミング
• 勤務形態・時間や職種を柔軟に変えることや、未経験分野への再挑戦、家庭とのバランス重視へのシフトなど、継続するイメージが持てるか。また希望するか。
・継続していくことを前提とした場合、体力面や性格的に現実的な成功イメージが持てそうかまた交渉や相談の柔軟性はあるか
何を大切にしたいか、譲れない価値観とは?
どのような働き方を選ぶにしても、
「譲れない価値観」を自覚しておくことが重要です。
• 子どもや家族との時間を優先したいのか、仕事での達成感を重視したいのか
※社会人経験が長い方、組織の中での役職やキャリアを積み上げている方は得に重要です。
• 経済的な安定やキャリアアップ、社会とのつながりのどれを軸に置くのか
• 「自分が本当に楽しい・誇れる」働き方とは何か
迷いが生まれやすい時期だからこそ、「何を大切にしたいか」「今は何を最優先したいのか」を一度言語化し、家族やパートナーと腹を割って話すことが、納得のいく選択とキャリアの軸につながります。
女性のキャリアチェンジとは何か?
キャリアチェンジとは、これまでの職種や働き方から新しい分野・スタイルへ転換することです。
また、「キャリア」とは「自分の内面に根ざした内的キャリア」と「他人から見える外的キャリア」との二種類あります。どちらもキャリアを考える上で大切な視点であり、自分の満足する働き方や人生設計には、この2つを意識してバランスをとることが重要です。
内的キャリアとは、「自分の内面に根ざしたキャリア」のことです。たとえば、
• やりがいや成長を感じること
• 働くことの意味や生きがい
• 価値観や興味・関心、得意なこと
といった、他人からは見えにくい「自分にとっての満足感」や「仕事に対する動機・意義」などを指します。
外的キャリアは、「他人から見えるキャリア」を意味します。たとえば、
• 職業や職種、役職や地位
• 会社名や資格、年収や昇進
など、社会的・客観的に評価できる項目や実績がこれにあたります。履歴書や職務経歴書に記載できる内容が典型です。
そして、これまでの職種や働き方から新しい分野・スタイルへ転換例としては以下のようなパターンを押さえておきましょう。
• 職種の変更
未経験分野や異業種への転職
• キャリアアップスキル転換
昇進や資格取得、専門性の高い職種を目指す
• 働き方の見直し
フルタイム→パート・時短勤務、出社→在宅勤務、業務委託など多様なスタイルへの移行
育休中がキャリアチェンジに適した理由
1. 働き方の制約・見直しが生まれる
育児によって従来の勤務体系が合わなくなり、フレキシブルな働き方や子育てに理解がある職場を求める動機が強くなる。
2. 自分の価値観や強みを整理できる
出産や子育てを経験することで人生観が変わり、「何を優先したいか」「どんな働き方が無理なく続けられるか」を具体的に棚卸ししやすくなります。これが適切なキャリア方向性を探る原動力になる。
3. 情報収集や自己分析の時間が確保しやすい
育休中は普段より一定の時間的余裕があり、転職活動・情報収集・スキルアップに充てやすい点が大きなメリットです。無理のない範囲で転職準備が可能になる。
4. 家庭事情の変化が働き方の見直しを促す
家庭内の事情(配偶者の転勤、子供の教育、介護など)が変化しやすく、それに合った仕事や職場選びが現実的な課題となる。
5. 職場環境・企業文化への違和感を感じるタイミング
育休を経て職場復帰した際、企業の風土や業務内容が自身と合わなくなるケースも多く、自分らしいキャリアを模索しやすい時期と言える。
次回、仕事復帰かキャリアチェンジかの判断ポイントついてご案内します。
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